「お金は寝かせて増やしなさい」 今までとは違うインデックス投資のおすすめ書籍

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今回は人気ブロガーの水瀬ケンイチ氏の単著「お金は寝かせて増やしなさい」の感想をご紹介したいと思います。水瀬氏は以前に山崎元氏と「ほったらかし投資術」という書籍を書かれていますが、今回は初の単著ということで非常に楽しみにしていました。

 

 

なぜこの本を手に取ったか

水瀬氏はおそらく投資信託での運用を行っている方、特に「積立投資」「インデックス投資」をキーワードにやられている方では知らない人はいないと言っても過言ではないほど、非常に有名な方です。

 

自身が運営をされている「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)」は、4300万PVを記録されているようで、投資というカテゴリー以外を含めても、日本有数の人気ブログだと言えます。

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特に水瀬氏は、個別株での売買や、ハイレバレッジ商品が注目を集める中でも、一貫してインデックス投資の有用性を説き、個人が行う資産運用としての方法論も伝えてくれています。昨今、「つみたてNISA」や「iDeco」といった長期運用商品への税制優遇が行われてきているのも、氏の精力的な活動が世間に受け入れられているからではないかと思ってしまうぐらい、まさに個人投資家目線で話してくれています。

 

そういった背景もあり、元々この新刊の発売を非常に楽しみにしていたこともあるのですが、twitter上で少しだけ水瀬氏とお話をさせていただく機会があり、若干ミーハーな私は書店で見つけるなりすぐに購入をしてしまいました。はい、ミーハーなんです(笑)

 

感想

本書のレビューとしては今までになかった「インデックス投資の最初から最後まで 酸いも甘いもカバーされている」という印象を持ちました。こういった投資本の多くは、なぜこの投資法が良いのかといったところから始まり、口座の開設方法をお伝えするなど、かなりスタートの部分は重視されているものの、あまり終わりの部分ということには触れられていません。

 

しかし本書は出口戦略について触れられていて、積み上げた資本をどうやって切り崩していけば良いかということも紹介がされています。結局のところ、お金を増やすのがゴールではなく、その増やしたお金でどうやって生活を豊かにしていくか、という点が重要であるため、非常に投資家目線で親切だなと感じました。

 

またこういった投資本の多くは、良いことはたくさんいうのですが、あまりリスクについて触れられていることはありません。本書ではリスクの考え方はもちろんですが、実際に15年に渡って運用されてきた水瀬氏の実践記が紹介されています。

 

2004年からの記録になりますので、それ以降多くの金融イベントがありました。ライブドアショックやリーマンショック、東日本大震災、ブレグジット・・・これらは短期取引を行っている投資家であればボラティリティの高くなる局面で、下手をすると損失が多く出てしまう場面です。こういったことを経ながらも、水瀬氏の資産がどのように変動し、どのような気持ちで運用をされていたのかというところが非常に参考になりました。

 

私が特に参考になったのは以下の点です。

 

グルグル回って自己増殖する「資本」

結局のところ、これが前提にあるからインデックス投資のバイアンドホールドが成り立ちます。つまり、人間の欲望というものがベースにあり、常に「もっと」という気持ちがあるから経済は発展していきます。そういった経済の発展からリターンを得ようというのが、この資産運用のキモの部分になるわけです。

 

現在、世界的にも株高が続いています。どこかで何かをきっかけに、また株式市場の暴落、〇〇ショックが起きるのではと投資家は考えています。もしかしたら、そういったことが起こるかもしれません。しかしそこで運用をやめるのではなく、常にお金に働いてもらいましょう。一時的に下がっても必ず戻ってきます。それが資本主義です。「寝かせてお金を増やす」ための、一番ベースになり、これを信じることができるかが、この投資法を始めるかの基準になります。

 

インデックス投資の終わらせ方

先ほどもお話をしたように、なかなかこの投資法の出口戦略に言及がされている書籍はございません。ここで紹介したいところですが、おそらく本書の楽しみの一部かと思いますので、どのように出口戦略を考えればいいかは本書をご覧ください。

 

最悪の事態の想定は厳しめに見積もる

投資をやっていると景気の良い話を聞くことがあります。ツイッターでも、「〇千万、〇億儲けた」ということを載せている人がいます。でも投資は値動きにかけているものになりますので、常に逆に行く可能性を考慮しないといけないです。

 

これは言い換えるとリスク許容度の確認であり、取っているリスクが自分で耐えられるものであるかという点にもつなげってくると思います。特に面白いと思ったのは以下の点です。

  • 本当にあなた自身にとって最適な資本構成になっているかどうかは、あなたがそれで夜ぐっすり眠れるかどうかにかかっている
  • おすすめなのは、株がググッと上がったときに、プラスとマイナスを入れ替えて、同じだけ下がったら耐えられるかどうかと自問自答することです。

1つめは平常心でいられるかどうか、そして2つ目は儲ける分だけ損をする可能性があるということです。どちらもリスクを考える上で非常にシンプルで、かつ重要なコンセプトを伝えてくれています。例えばですが、何千万儲けるということは何千万損をする可能性があるということも含め、それでいて同時に平常心でいることができるかということを考えると、自分にあったリスクがどの程度なのか考える良いきっかけになると思います。

 

終わりに

繰り返しになりますが、この積立投資の方法論を体系的に教えてくれている数少ない本の一つだと感じました。そして同時に景気のいい話だけではなく、リスクについても丁寧に言及がされています。

 

本書は内容もとてもよかったのですが、文章もとても読みやすく、あっという間に読み終えることができました。そういった語り口もトップブロガーとして活躍されている理由の一つなのかもしれません。小難しい話や個人投資家に不利な情報が横行する中で、個人がどうやって資産を守り増やしていけば良いかということ丁寧に説いた本当に良書でした!(水瀬氏が山崎氏と共に書かれた書籍もご紹介だけさせていただきます。あわせてどうぞ)

 

▼以下は関連記事です。

当記事が、水瀬ケンイチ氏のブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)」にて、ご紹介いただきました!

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